2019年9月8日日曜日

アグリコラ 覚書 第13回 お前はこれから「牛が2頭欲しい」と2回だけ言っていい

どうも。どっことです。覚書第13回です。

宣言通り(どこかでしたっけ?)不定期更新を続けてきて今回はかなり間隔が開きました。ひとりでも楽しめるドミニオンオンラインを狂ったようにプレイしている事が影響していそうです。ノロイコワイ… 廃墟コワイ… 

それはさておき、先日友人たちとアグリコラをプレイしたとき「牛には獲得時期が2回ある」という話があがりました。今回はその話をネタにしようと思います。

アグリコラには家畜が3種類(羊、猪、牛)いて、家畜の頭数がスコアに影響します。それぞれの出現ステージは以下の通り。

  • 羊:ステージ1
  • 猪:ステージ3
  • 牛:ステージ4

サプライ上の家畜は1ラウンドごとに1頭増え、自分の農場にいる家畜は各ステージの終了時(次のステージに入る前?)に2頭以上いれば1頭繁殖します。

上記を踏まえてですが、まずはサプライから排出される家畜の頭数は以下の通りです。

  • 羊:14頭(ステージ1 ラウンド1に出た場合)
  • 猪:7頭(ステージ3 ラウンド8に出た場合)
  • 牛:5頭(ステージ4 ラウンド10に出た場合)

仮にすべての家畜をうまく繁殖できたとしたら、その時の総数は以下となります。

  • 羊:20頭
  • 猪:11頭
  • 牛:8頭

まあ家畜が出たときの、そのステージを含めた残りのステージ数と考えれば整理しやすいですね。(例えば牛なら、ステージ456の3回繁殖機会がある)

特に牛にフォーカスを当てて考えていきますが、「8頭なのだから皆で2頭ずつ分配出来れば平和な世界じゃん」とイメージ出来るかもですが、そうは問屋がおろしてくれません。なぜならサプライから排出される牛の数は最大5頭なのですから、繁殖した牛を横取りしたり、貢物できるシステムがない限り、牛2頭以上を所持しているプレイヤーがより多くの牛を得て、取れなかったプレイヤーとのスコア差を広げることとなります。そして、牛1頭獲得に1手使うのは(最終ラウンドを除いて)辛いところがあるので、通常は2頭となったタイミングで牛獲得を狙うのがデフォルトとなります。※上記している2回の獲得時期とは、この「サプライの牛が2頭となるタイミング」のことを指しています。

となれば「わいは牛2頭を獲得して勝ち組になるで!」と考えるのはもっともですが、そうなったときに非常に悩ましい問題にぶち当たります。そう、柵ですね。

柵はゲーム最序盤のステージ1から出てきますが、柵を作って牧場を用意するためには、木が必要です。「増員のために木やら葦やらひたすらかき集めて、やっと増員できたすぐ後にまた木が必要とかもうマヂ無理…リスカしょ…」となる最近の私の悩みですが、本当につらたんです。どこからその資源取ってくればいいんだよ…ただ上記のようにスコアで遅れを取らないためには、遅くてもステージ3までには柵を作って1,2マス程度でも牧場を作ったほうが良さそうです。

というところで、安直に対策を考えるなら以下の方針でしょうか。

①職業カード

木こり大先生、生け垣管理人大先生、大工様に力を借りましょう。特に生け垣管理人は今回のネタに限って言えば、中盤に1回、終盤に1回の計2回柵に行ったとしても、木6を節約してくれる素晴らしい方です。職業カードを出す手間を考えても確実にいい仕事をしてくれるでしょう。

②小進歩

小牧場はやはり壊れカードだった…!?を再認識させられるテーマですが、マジ強すぎです。みんなで仲良く使おうぜ!

木材へのフォーカスなら家具職人小屋でしょうか。浮いた木材やら手数で柵を作りに行きたいところです。

踏み粘土も良いですが、そうなるとレンガ大工の力も借りたいですね。

③木の家増築を諦める

②と重複するところがありますが、もうレンガ戦略で増築して使わない木材を柵にあてれば良いじゃん。レンガ戦略は以前も考察しましたが、建て直しがめくれるタイミングにも影響するので、日雇い農夫にも一役かって貰って、やはり相変わらずの序盤の忙しさよ…。あと移動住宅も言わずもがな強い。

さいごに

とりあえずこんなところですかね。気が向いたら適当に追記します。

 

2019年5月4日土曜日

アグリコラ 覚書 第12回 資材市場に通うことによる弊害

どうも、どっことです。覚書第12回です。

アグリコラの拡張カード 『アルティフェクスデッキ』が発売されてから2か月経ちますが、皆さんGWをどのようにお過ごしでしょうか。可能であれば毎日アグリコラと共に過ごしたいという気持ちの反面、「本当にこれでいいの...?」という後ろめたい気持ちに苦悩している10連休をお過ごしなのではないでしょうか。大丈夫です。ぜひ10連休をアグリコラと過ごしてください。

さて今回は、資材市場についての覚書きです。

覚書第6回にて「資材市場はクソ強アクションだから行けば行くだけ手番得」という考察+評価をしましたが、最近その評価を再検討すべきなのではないかという考えが出てきました。

というのは、葦石飯(4人戦の場合)が取れる資材市場に通うことのデメリットとして、『「スタプになる必要がない」=「小進歩を出すチャンスを逃している」』と考えられるからです。 

スタートプレイヤーが一番得できる

当然のことですが、基本的にスタートプレイヤーは有り余る累積スペースから、一番得できる資源を取ることになります。序盤の葦2をはじめ、中盤の木6や土4といった大量資源、増員・耕作、スコアに直結する2頭家畜など、スタートプレイヤーは自分の状況に応じて一番必要な資源やアクションを、他プレイヤーよりも優先的に選択することができます(これも当然のことですが)。この「スタートプレイヤーの優位性」はゲーム開始時の飯1程度の差では到底測ることはできないでしょう。それくらいスタートプレイヤーは有利な立ち位置なのです。

葦石飯は妥協案

資材市場は累積ではなく、葦石飯の固定資源です。ここに足を運ぶということは、他の累積スペースより得できる資源がないからで、悪く言えば妥協案とも考えられます。前回考察した「確かに手数得」ではありますが、「スタートプレイヤーが最初に選択できる累積スペースに比べたら価値が低い」とも見れるのではないでしょうか。そしてスタートプレイヤーになることを放棄して葦石飯に通うことは、本質的に一番得できるアクションを放棄し、結果としてそのゲームで1位になるというゴールを遠ざけてしまっているのではないでしょうか。

そして今回再検討の機械を与えてくれた、小進歩を出す機会の損失という観点です。 

集会所をとれば、小進歩を出すことができる

上記の優位性を獲得するために(もしくはキープのために、1番手)2,3,4番手は集会所を取ることになりますが、集会所アクションにはスタートプレイヤーになれることに加えて小進歩を出せるというメリットがあります。

例えば序盤ですが、ステージ2の増員を視野に入れた葦2を取るためにラウンド1,3で集会所の取り合いが発生しますが、このタイミングで小進歩を出すことができます。葦石飯に通うことで、増築に必要な葦(石飯)2を確保した場合、この小進歩を出すという機会はありません。「小進歩を出す機会を損失した」という見かたもできるのではないでしょうか。

小進歩を出せるアクションは、集会所以外に建て直し、部屋有り増員、そして大小進歩です。ただし建て直しでは大進歩も獲得できるので、実質的な出すチャンスは部屋有り増員2回、そして3人目増員の場合、集会所なしでの増員は困難なことが予想できるので、プラス集会所1回の計3回となります。

小進歩として手札が7枚あるうち、3枚だけしか出すチャンスがないというのはもったいないですから、小進歩の機会を増やせ、他のプレイヤーよりも優位な立ち位置になれることが資材市場に通うことよりも大きなメリットとなるのではないでしょうか。

資材市場と言うより、集会所の話になってしまったところですが、例のごとく覚書、備忘録という立ち位置なので、お気になさらず。また、無意味に集会所に通っても、逆に損をしてしまう可能性もあります。ご利用は計画的に。

今回はここまで。

2019年2月16日土曜日

アグリコラ 覚書 第11回 仕立屋は飯12の夢を見るか

どうも、どっことです。覚書第11回です。

今回は仕立屋及びレンガの家戦略について考察したいと思います。

私達がアグリコラをやるときに、回ってくる職業の中に仕立屋がいると「コイツ絶対最後まで残るやつじゃん…」という気持ちになり、実際最後まで残ってしまう絶対的不人気さをお持ちの仕立屋なのですが、どうにかしてコイツを有効活用できないものかと思い記事を書いている次第です。

仕立屋はレンガの家戦略でのサポート的立ち位置の職業ですが、そもそも私の中で「レンガの家戦略」がまだ確立されておらず、レンガの家戦略で光る職業たちが残念な評価を受けています。

今回は仕立屋を含めレンガの家戦略(以降、レンガ戦略)を考察することで、低評価を受けている一部の職業の名誉を挽回しようと思います。 

■レンガ戦略について

「そもそもレンガ戦略とは」という話です。アグリコラでは木材が1番集めやすい資材なので、一般的な戦略としては木の家で増築→レンガの家改築→石の家改築という流れになると思います。さらにステージ2ラウンド5で「子供が欲しい」が出ても後手とならないよう、序盤では特に木材競争が発生します。

レンガ戦略はそんな悲しい木材競争からイチ抜けするために、レンガの家にしてから増築することを目指します。レンガをたくさん取れるカードや、レンガの家により効果を発揮するカードを総動員することで、通常であれば手間がかかるレンガの家増築をお手軽にやってしまおうという戦略です。さらに増築には不要となった木材を農場繁栄(柵、厩)に充てることで、木の家増築している他プレイヤーよりも有利な立ち位置に立つことを目的としています。

ステージ2で改築ののちに増築するという流れとなるので、ステージ1ではそこまで大忙しにはなりませんが、レンガ大工の職業カードを出しておくのと、改築(土2,葦1)、大進歩の準備ができれば良いでしょう。それ以外にも増築援助の職業カードを出したり、多めにとれるのであれば木材を取りに行っても良いと思います(あれ、思ったより忙しいんじゃない?)。

ステージ2では、ステージ1と打って変わって改築/増築・授業・増援と大忙しになりそうです。建て直し/大進歩のアクションがラウンド5に出ればベストで、可能であればいち早く改築してしまいたい所です。レンガの家にした後も、レンガ戦略援助の職業カードを出したり、増築、増援、そして食料準備とやることが盛りだくさんです。建て直し/大進歩がラウンド7になってしまった場合、悲しいことに他プレイヤーよりも後手となってしまうのは避けられません。改築ができないので、増築もできず、増員がステージ3以降となる可能性が出てきます。数少ない牧師(後述)の出番となりそうですが、神父を使うのを諦めて木の家で増築したくなってしまうかもしれませんね(汗)。残念なことにこのパターンは約3割の確率で起こり得てしまうのですが。

この戦略をとる上で注意する必要があるのは、石の家戦略をやっている人がいるかということです。石の家戦略でもマイホームを一刻も早く石の家に改築する必要があるので、建て直し/大進歩の奪い合いとなることでしょう。これについてはドラフトをした時に石の家戦略のカードが流れてくるかで察する必要がありそうです。

■レンガ戦略に有効なカード

レンガ戦略に有効なカードを考察します。大まかな区分としては以下の具合です。

  • ◎:必須
  • 〇:有効
  • △:要検討
  • ✕:相性悪

また一部省略した記載については以下の通り。

  • 木*:木材*本
  • 土*:レンガ*個
  • 葦*:葦*本
  • 石*:石材*個
  • 飯*:食料*個

◎ [職業]レンガ大工

キーカード。これか粘土層の窪地があって戦える状況になります。土10を降らせる強力なカードです。粘土層の窪地と違う点は、窪地は日雇い労働に通う必要があるのに対して、こちらは各ラウンドはじめに土2が降ってくるという所です。つまり労働者にアクションの制限がないので、より効率的にレンガ戦略を行うことができます。ステージ2での授業でも問題はないですが、が恐らくステージ2は非常に忙しいことになる予感がするので、できればステージ1の間に出しておきたいカードです。

◎ [小進歩]粘土層の窪地

キーカード。日雇いに土3が付いてきます。日雇いが協力なアクションになるわけですが、出す条件が職業3のため、大工や梁打ち、その他資源援助の職業を準備する必要があり、ステージ1でも忙しいことになりそうです。またレンガ大工の欄で記載した通り、日雇い労働に通う必要があり、労働者のアクションに制限が発生するので、レンガ大工を使って土を得るよりも 難易度が高めとなります。代わりに食料の心配がいらなくなりますが。

〇 [職業]大工

レンガ戦略に限らず、建築補助として有能なので説明略。

〇 [職業]壁装職人

同じくレンガ戦略に限らず有能なので説明略。ステージ2が忙しくなりそうなので、できればステージ1の間に出しておきたい。

〇 [小進歩]梁打ち

増改築での土2・石2を、木1で代用してくれるカード。ステージ1で木材が取れていれば最初の改築でも困りませんし、その後のレンガ大工の土10で3部屋増築が可能となります。木材を集めやすいというのは、レンガ戦略をやっていても変わらない事実ですからね。

〇 [職業]仕立屋

タイトル回収。レンガの家で増築するか、石の家に改築するたびに飯3を降らせます。

仕立屋に十分に仕事をしてもらうためには、レンガの家で2部屋以上増築+石の家改築が必要です。しかも「増築するたび」という記載なので、恐らく1部屋ずつ増築しなければなりません。大工や梁打ちの力を借りることができれば、最大で土1木1葦2で増築ができるので、4部屋増築も現実的になりそうですが、そうなると今度は石の家への改築の難易度が上がりそうですね。そうなった場合は、石の家はあきらめて暖炉や大進歩でスコアを稼ぐチャートに移行するのも1つの手でしょうか。ちなみにタイトルの「飯12」は3部屋増築+石の家改築を想定しています。 

〇 [職業]神父

2部屋のレンガの家に住んでいれば色々資材がもらえる職業。仕立屋は増築する前に出せればいいので焦る必要はないですが、こちらは建て直したらすぐに出したい職業です。特に土3や葦2がもらえるので、後続の増築のことを考えると非常にありがたい。ですが、すぐに増築できるってことはやっぱり仕立屋も急がなきゃいけないってことですかね...アグリコラって難しい...

〇 [職業]牧師

自分だけ2部屋であれば色々資材がもらえる職業。ただし神父と違って、こちらは木材寄りです。建て直し/大進歩のアクションがラウンド7となってしまった時の保険というイメージですかね。他のプレイヤーが順調に増築してくれていることが条件となりますが。はたして...

△ [小進歩]粘土積み場

土を持っていればその半分の土をもらえるカード。一見するとレンガ大工や粘土層の窪地でたくさん土がもらえるのだから相性がよさそうに思いますが、降ってきた土はなるべく早く増築に使いたいので、土を溜めている時間がありません。恐らくレンガ大工や粘土層の窪地で降ってきた土を、踏み粘土を使って柵を作るために使うのであればこちらが有効なカードとなる気がしています。 

△ [小進歩]深い森

土5を持っていれば偶数ラウンドで木が降ってくるカード。土5を溜めている時間がないという点では粘土積み場と同じです。めくれるラウンドカードによっては出すことができますが、木3~4くらいの働きとなりそうです。

✕ [小進歩]家具職人小屋

当然ですが木の家で増築する予定は全くありません。 

✕ [小進歩]踏み粘土

レンガ大工や粘土層の窪地で得たレンガを柵を作るために利用するカードで、増築するために利用するレンガ戦略では完全にバッティングしています。

まとめ

といった具合で、今回はレンガの家による増築をベースとしたレンガ戦略について考察しました。

レンガ戦略は私の中で確立された戦略ではなかったのですが、今回の考察を通して一部のキーカードがあれば十分にやっていけそうな見通しを立てることができました。特に、(私個人の観点で)低評価をしている職業カードについて評価を大いに改めることとなったので、これについては特に有意義な考察になったと思います。 

以上です。